2015年1月19日月曜日

書籍:Nのために(紙)

著者:湊かなえ
評価:☆☆☆
カウント:3冊目@2015年

ドラマがものすごく良い出来だったので原作も読んでみました。

湊かなえ氏の「告白」と同様に登場人物たちの自分語りで物語が構成されています。「スカイローズガーデン」で起きた殺人事件に関するミステリーであり、殺人現場に居合わせた4人の人物たちがそれまでの出来事を語ります。

とてもドラマの印象が強かったので、どうしても比べてしまうわけですが。かなり落ちますね。何より、説明過小。杉下と成瀬の関係性、2人が関係を強めることになった火事等についての描写が随分と薄い。そして、安藤の仲間はずれ感が強すぎる。あれだけ関係性が弱ければ、チェーン云々という話にはならないように思う。西崎についてはドラマよりも厚く描写されているけれど、それがまたなんともアンバランスというか、違和感を感じさせるというか。

発生事実等は殆どドラマと同じであるにもかかわらず、ドラマの方が、物語に圧倒的に説得力がありました(ツッコミどころはそれなりにあったけど)。ドラマの出来の良さを再認識させられる原作でした。

湊かなえ氏の原作にしては、不快な人物描写が少なかったのは良かったです。

書籍:悟浄出立(Kindle)

著者:万城目学
評価:☆☆☆☆☆☆
カウント:2冊目@2015年

西遊記、三国志等を踏まえた物語や、「史記」を書いた司馬遷等に関する物語等、中国を舞台とした短篇集です。

万城目学氏といえば、関西を舞台に少々ふざけた世界観で遊ぶ、というのがこれまでの作品でしたが、随分とテイストが異なります。ファンタジー感はなく、じっくりと登場人物たちの心理を掘り下げていく物語ばかりです。全然エンターテイメント感はないけれど、登場人物たちの心の動きがどんどんストーリーに引き込んでいきます。

どれもこれもかなりのクオリティですが、強いて一番の好みを挙げるとすると「父司馬遷」でしょうか。決して父親の愛情を受けたとは言えない娘が、出獄し、抜け殻のようになっている父親に自分の感情をぶつけて動かす姿には、なんとも心を揺さぶられました。

是非とも読んでいただきたい本。おすすめです。

2015年1月9日金曜日

書籍:オリエント急行の殺人(Kindle)

著者:アガサ・クリスティ
訳者:山本やよい
評価:☆☆☆
カウント:1冊目@2015年

言わずと知れた「オリエント急行殺人事件」。エルキュール・ポワロが乗り合わせたオリエント急行で発生した殺人事件の謎を解き明かします。同じ車両に乗り合わせた乗客のみが容疑者となるいわゆるクローズド・サークルです。

名作と名高いだけあって面白いし読ませます。が、トリックが「もしかしたら・・・かなぁ?でもさすがにそれはないか」と思っていたものであり、全く納得できないので、低評価。さすがに実行不可能だろ。でもまぁ、映像化するにはいいかもね。