著者:ちきりん
評価:☆☆☆☆
カウント:8冊目@2015年
タイトル通り、マーケット感覚を身につけよう、というお話。結婚とか就職とか、一見マーケットに見えなさそうなものも、マーケットを意識することで自分の価値や売り込み方が理解できます。規制してマーケット性を排除しようとしてもうまくいかないし、むしろそちらの方が多くのニーズに対応できず、弱者に厳しい、みたいな主張もあります。常にどのようなニーズがあり、どの程度の価値があるのかを意識することで世の中に対応して生きて生きやすくなる、というのが著者の主張の大筋でしょう。事例は大変豊かでとてもわかりやすいです。そして、私は、著者の主張にはほぼ賛成です。
にもかかわらず、なんだかすっきりしないモヤモヤ感が残る。なんでだろう。うーむ。もう少し考えます。
でも、繰り返しますが、世の中を市場として捉える著者の主張は、大筋で私も賛成です。誰にでもわかるように、事例をあげながら平易に描かれているので、オススメです。
2015年2月28日土曜日
2015年2月24日火曜日
書籍:火星に住むつもりかい?(Kindle)
著者:伊坂幸太郎
評価:☆☆☆☆
カウント:7冊目@2015年
「平和警察」なる組織が警察内に構成され、凶悪犯が民衆の前で斬首刑になるという設定の仙台でのお話。大きな権力と、それに相対する普通の人間という構図は伊坂氏の作品で何度も描かれてきた構図(「魔王」「ゴールデンスランバー」など)ですが、この本もその中の1つ。なお、「火星に住むつもりかい?」という台詞は出てきますが、火星のお話ではありません。
書き込まれたキャラクタがかなり少ない一方、いろんなキャラクタの視点に切り替わっていくので、ちょっと関係性が掴みづらく、読みづらさはあります。一方で、誰かにフォーカスせずに最後まで物語が進むので、誰がキーパーソンかがわかりづらく、そこに謎解き的な面白さがあると思います。特に、これまでの作品では、強大な組織が出てきた場合には、それに対抗する個人の方が中心に描かれていたところ、今回は「平和警察」内の人物たちからの視点でも描かれているところがユニークです。
また、伊坂さんのこれまでの作品では、伏線を目一杯張って、それをうまく回収しました!(回収できてない場合もあるけど)という感じが多かれ少なかれあったけれど、本作では謎解き的要素を残しながらも、物語性を強く打ち出して伏線回収が全然目立たないように作られています。物語のたたみ方が秀逸。
ただ、「平和警察」という仕掛けが、私の好みからするとちょっとあざといですかね。強大な権力を作ることに対する読者の恐怖感を煽る、警鐘を鳴らすというのはとてもよくわかるのだけれど、こういうわかりやすく危ない組織にするよりは、「一見正しそう、でも・・・」という方が好きです。特に内部の人間の視点を入れるのであれば、組織には組織の正義がある、という描き方をする方がもう少しリアリティが増してよかったんじゃないかと思います。
評価:☆☆☆☆
カウント:7冊目@2015年
「平和警察」なる組織が警察内に構成され、凶悪犯が民衆の前で斬首刑になるという設定の仙台でのお話。大きな権力と、それに相対する普通の人間という構図は伊坂氏の作品で何度も描かれてきた構図(「魔王」「ゴールデンスランバー」など)ですが、この本もその中の1つ。なお、「火星に住むつもりかい?」という台詞は出てきますが、火星のお話ではありません。
書き込まれたキャラクタがかなり少ない一方、いろんなキャラクタの視点に切り替わっていくので、ちょっと関係性が掴みづらく、読みづらさはあります。一方で、誰かにフォーカスせずに最後まで物語が進むので、誰がキーパーソンかがわかりづらく、そこに謎解き的な面白さがあると思います。特に、これまでの作品では、強大な組織が出てきた場合には、それに対抗する個人の方が中心に描かれていたところ、今回は「平和警察」内の人物たちからの視点でも描かれているところがユニークです。
また、伊坂さんのこれまでの作品では、伏線を目一杯張って、それをうまく回収しました!(回収できてない場合もあるけど)という感じが多かれ少なかれあったけれど、本作では謎解き的要素を残しながらも、物語性を強く打ち出して伏線回収が全然目立たないように作られています。物語のたたみ方が秀逸。
ただ、「平和警察」という仕掛けが、私の好みからするとちょっとあざといですかね。強大な権力を作ることに対する読者の恐怖感を煽る、警鐘を鳴らすというのはとてもよくわかるのだけれど、こういうわかりやすく危ない組織にするよりは、「一見正しそう、でも・・・」という方が好きです。特に内部の人間の視点を入れるのであれば、組織には組織の正義がある、という描き方をする方がもう少しリアリティが増してよかったんじゃないかと思います。
2015年2月23日月曜日
書籍:ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(Kindle)
著者:ピーター・ティール、ブレイク・マスターズ
訳者:関美和
評価:☆☆☆☆
カウント:6冊目@2015年
ペイパルの創業者であるピーター・ティールの著書。不勉強にして、ペイパルマフィアなどという称号があるとは知りませんでしたが、彼の仲間はテスラ・モーターズやスペースX、ヤマーなどの各種企業を立ち上げているようです。すごいですね。
そんな彼が「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」と問いかけます。難しいです。でもそれを見つけられれば、ゼロから1を生み出して新たな独占的な製品やサービスを立ち上げることができるのかもしれません。正直なところ、本としてそれほど面白いとは思わないのですが(なんでだろう)、視点は面白いですね。「失敗を繰り返せ!」とか「競争は善だ!」みたいな考えを肯定しないスタンスは、この手の起業家の本としては珍しのではないかと思います。
実はこの本に関しては、ピーター・ティール氏の出版記念講演も聴きに行ってきました。糸井重里氏との対談(インタビュー?)だったのですが、糸井重里氏はピーター・ティール氏の考えというよりも、人間像、なぜ現在のような姿になったのか、といった点に興味があったようで、そこを何度も質問されていたのでなかなか面白かったです。
訳者:関美和
評価:☆☆☆☆
カウント:6冊目@2015年
ペイパルの創業者であるピーター・ティールの著書。不勉強にして、ペイパルマフィアなどという称号があるとは知りませんでしたが、彼の仲間はテスラ・モーターズやスペースX、ヤマーなどの各種企業を立ち上げているようです。すごいですね。
そんな彼が「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」と問いかけます。難しいです。でもそれを見つけられれば、ゼロから1を生み出して新たな独占的な製品やサービスを立ち上げることができるのかもしれません。正直なところ、本としてそれほど面白いとは思わないのですが(なんでだろう)、視点は面白いですね。「失敗を繰り返せ!」とか「競争は善だ!」みたいな考えを肯定しないスタンスは、この手の起業家の本としては珍しのではないかと思います。
実はこの本に関しては、ピーター・ティール氏の出版記念講演も聴きに行ってきました。糸井重里氏との対談(インタビュー?)だったのですが、糸井重里氏はピーター・ティール氏の考えというよりも、人間像、なぜ現在のような姿になったのか、といった点に興味があったようで、そこを何度も質問されていたのでなかなか面白かったです。
2015年2月5日木曜日
書籍:流星ワゴン(Kindle)
著者:重松清
評価:☆☆
カウント:5冊目@2015年
仕事及び家庭に行き詰まり、自殺を考える主人公が、突然現れたオデッセイに乗って過去の人生の分岐点に戻るお話。ついでに、死期が迫る父親が、自分と同い年になって登場します。これにより、父親としての自分と子供の関係、及び子供としての自分と父親との関係、の2つのラインで父親と子供の関係が描かれています。
タイムスリップ系のファンタジックな要素を持つ割には、全体的にストーリーが重い。そして中学受験に失敗してひきこもりになる、妻がテレクラにハマっている等、家庭崩壊の設定があまりにありきたり。更に、主軸となる親子関係があまりに説教臭く、どうにも好きになれませんでした。なんでこんな本が100万部も売れるのか私には全く理解できず。
現在放映中のドラマの原作小説ということで読んでみました。ドラマとは、時系列順等はちょっと違います。
評価:☆☆
カウント:5冊目@2015年
仕事及び家庭に行き詰まり、自殺を考える主人公が、突然現れたオデッセイに乗って過去の人生の分岐点に戻るお話。ついでに、死期が迫る父親が、自分と同い年になって登場します。これにより、父親としての自分と子供の関係、及び子供としての自分と父親との関係、の2つのラインで父親と子供の関係が描かれています。
タイムスリップ系のファンタジックな要素を持つ割には、全体的にストーリーが重い。そして中学受験に失敗してひきこもりになる、妻がテレクラにハマっている等、家庭崩壊の設定があまりにありきたり。更に、主軸となる親子関係があまりに説教臭く、どうにも好きになれませんでした。なんでこんな本が100万部も売れるのか私には全く理解できず。
現在放映中のドラマの原作小説ということで読んでみました。ドラマとは、時系列順等はちょっと違います。
2015年2月1日日曜日
書籍:高い窓(紙)
著者:レイモンド・チャンドラー
訳者:村上春樹
評価:☆☆☆☆☆
カウント:4冊目@2015年
私立探偵であるフィリップ・マーロウを主人公とする第3作目の長編小説。
村上訳でリリースされているこのシリーズは全部読んでいますが、この作品が一番親切ですね。謎解きの説明もシンプルだし、伏線の回収も「いま、あそこに出てきた伏線を回収しましたよ」という感じでわかりやすい。推理小説を読むという観点でいえば、ものすごく楽しめると思います。結構良くできたストーリーだし、貴重なコインをめぐる物語なので、そこにロマンチックさを感じさせます。
村上さんがあとがきで書いている通り、確かに登場人物の魅力が少し足りないかなぁという気もしないでもないですが、私は好きです、この話。
訳者:村上春樹
評価:☆☆☆☆☆
カウント:4冊目@2015年
私立探偵であるフィリップ・マーロウを主人公とする第3作目の長編小説。
村上訳でリリースされているこのシリーズは全部読んでいますが、この作品が一番親切ですね。謎解きの説明もシンプルだし、伏線の回収も「いま、あそこに出てきた伏線を回収しましたよ」という感じでわかりやすい。推理小説を読むという観点でいえば、ものすごく楽しめると思います。結構良くできたストーリーだし、貴重なコインをめぐる物語なので、そこにロマンチックさを感じさせます。
村上さんがあとがきで書いている通り、確かに登場人物の魅力が少し足りないかなぁという気もしないでもないですが、私は好きです、この話。
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