著者:森見登美彦
評価:☆☆☆☆
カウント:21冊目@2013
朝日新聞に連載されていたものを1から書きなおしたそうです。
祇園祭宵山における、「人間である前に怠け者」という小和田くんと、その周りの人物たちの群像劇、かな。帯に「いまだかつてこれほどまでに動かない主人公がいただろうか」と書かれていますが、ずっと寝てる前半はともかくとして、後半は彼もそれなりに動いてますよね。ちょっと誇大広告だと思うな。
ぽんぽこ仮面が登場するキャッチーな入りから、祇園祭宵山のファンタジックな世界観へと展開していく。私の好みからすると、ちょっとテンポが遅いし、物語のバランスも欠けてるかなぁという気がする。もう少し流れのよいめくるめく世界観が欲しい。
京都が舞台ではあるけれど、登場人物たちの殆どは学生ではなく、社会人(しかも会社員)である点が、これまでの森見作品と大きく違います。自己啓発なんてバカなことをやらずに、ただただ週末をダラダラすごしたり、恋人とのデートを充実させたり、人助けしたり、ってのはなかなか平和だなぁと思います。正しい休暇の使い方。
特に根拠はないのだけれど、なんとなく、新たな森見ワールドを開くための作品という位置づけのように感じます。次回作に期待。
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