著者:真山仁
評価:☆☆☆☆☆
カウント:56冊目@2011
福島の原発事故、日本企業救済、アフリカ外交をうまく組み合わせながら、政治を舞台にうまく物語を立ち上げている。
単に原発反対、みたいなありきたりな視点かと思っていたら、独裁化への警鐘だったりとか、外交の危うさだったりとか、衆愚政治への警告だったりとか、結構いろいろと複雑なテーマを扱っている。そしてそれを、官邸側とマスコミ側の2人(+周辺人物)から描くことで、単一的ではない視点で描いている。
更に、その登場人物間の政治的駆引きも好み。何より、なんだかんだと色々と清濁併せ飲みながら現実を処理しつつも、最後の最後に譲れない正義感みたいなもので動く感じがいいんだな。
ただ、宮藤の演説に入る妙な解説みたいな文章は気持ちが悪く余計ではないかと。惜しい。あと、白石と神林の力量の差も問題かな。この2人を中心にするなら、神林をもう少しできる男にしておいた方がバランスが取れたかと思う。
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