著者:三谷幸喜
評価:☆☆☆1/2
カウント:83冊目@2012
三谷幸喜氏生誕50周年プロジェクトのラスト(去年出版される予定だったんじゃ?)。映画化も予定されているようです。
本能寺の変の後に清洲城で開かれた清洲会議が題材。「現代語訳」と何度も言及されているように、現代の口語体で書かれているので、時代小説という古めかしい感じではなく、現代的な感覚で読むことができる。柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀といった各々のキャラクタがそれぞれ一人称で語る形式となっている。
小説で描かれる「会議」という題材は私の大好物なので、それなりに面白く読みました。しかも、時代物で会議が扱われるのって見た記憶が無いので、新鮮でした。小田原評定とかウィーン会議とかもネタにできるかも。
私の好みから言えば、政治的駆引きをもっと全面に出して欲しい。それぞれに利害は対立しているし、自分の利益の下で動いているのだけれど、真に「腹黒い!」と言えるのは羽柴秀吉等、ごく一部のキャラクタに限られるので、駆引き的要素に乏しい。柴田勝家は完全にバカ扱いされているし(憎めないキャラクタではある)、滝川一益に至ってはネタにされている(それはそれで面白い)。コメディ路線に持って行くなら、もう少しそちらに徹することもできたんじゃないかとも思います。
お市の方や寧等、女性キャラクタも登場するけれど、若干主体性に乏しい(特に寧)。もう少し女性たちを活躍させても良かったんじゃないかなぁ。
一人称の小説は映像化すると全く違う印象になるので、映画化が楽しみです。
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