著者:牧野洋
評価:☆☆☆☆☆☆
カウント:37冊目@2013
著者の主張を簡単にまとめると、こんな感じでしょうか。
(1)日本の新聞は権力を監視するという公共の役割を果たせていない。
(2)アメリカの新聞業界も経営的に厳しい状況ではあるものの、NPOその他の形態として調査報道する組織ができるなど、権力監視の役割を確保すべく様々な試みがなされている。
(3)日本の新聞はニュースの正確性、情報の公開性等の意識が低すぎる。
警察や検察、企業からのリークに頼った報道が多いなぁ、くらいの感覚しか私は持ち合わせていなかったのですが、こうやって日米比較されると、日本の新聞がどれだけおかしな状況にあるかがよくわかります。
確かに、新聞が権力を監視しているとは到底思えません。政治家の失言とかを声高に叫ぶことはあっても、詳細な調査に裏付けられた報道なんて殆ど見ないですね。
雑誌がある程度権力監視的な役割を話しているのかもしれませんが、雑誌もどちらかと言うとセンセーショナルに偏っているので、ちゃんと客観的な報道をしているという感覚を持っている読者は少ないと思います。
ストーリーテリングでないというのもその通り。日経で女性の活躍に関する記事で女性がひとりも出てこない、という実例が本書で挙がっていましたが、衝撃的でした。そんな記事が成立するのか。
でも、アメリカ的ジャーナリズムが存在しないのであれば、そこはブルーオーシャンなはずで、ビジネス化することも可能なんじゃないだろうかと思ったり。ここ、自分の中でもう少し考えてみます。
広く読んでいただきたい本です。
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