2013年8月12日月曜日

書籍:30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと(Kindle)

著者:宇佐美典也
評価:☆☆☆☆
カウント:35冊目@2013

経済産業省を退職した(執筆時にはまだ現役官僚だったとのことですが)筆者が、元官僚の立場からキャリア官僚制度や政治と官僚との切り分け、天下り問題や日本の立て直し策などについて記した本です。

官僚バッシングはそこかしこでもう飽きるほど見ていますが、実際の官僚の立場から描かれた意見はあまり見かけないので、意見のバランスを取るためにも、こういう本は貴重だと思います。基本的な著者の立場は、「官僚バッシング、強すぎ!天下りとかキャリア官僚制度とか、問題もあるだろうけど、それらの制度のお陰でうまく動く部分もあるんだから、一概に悪いとは言い切れない」という感じですかね。

私としては、官僚バッシングに同調するものでは全くないし、これだけ官僚バッシングが続くと官僚たちのやる気が失われていくのもよくわかるので、著者の主張もある程度理解はできるのですが、ま、ちょっと官僚側から見過ぎかなぁ(叩かれている理由があと一歩理解できてないかなぁ)という気はします。ま、官僚側から書いた本なので、それでいいとは思うんですが。行政主導で国の再建を図る展望を持つ著者の主張も、私自身は全く賛成できませんが、1つの意見表明として存在意義はあると思います。

それはともかくとして、官僚たちの労働環境が劣悪なのは間違いありません。
(1)一流と呼ばれる民間企業(キャリア官僚たちが入れたはずの企業)より給料が安い。
(2)国会対応などが激務で殆ど帰れない。
(3)絶えずバッシングされる。
このような状況を改善すべきだという意見には、私も賛成です。(1)(3)はある程度やむを得ない部分があるにしても、もう少し業務量を緩和する方法を政治家や国民の方でも考えるべきじゃないかと思います。官僚に大きく依存してる一方で叩くとか意味がわかりません(私も含む)。

そして、ヒドい労働環境でも「国のために頑張ろう」なんて思って働き続けられるような人間たちばかりに、行政組織を運営してほしくはないです(当然に右傾化していくので)。

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