著者:池井戸潤
評価:☆☆☆☆☆
カウント:44冊目@2013
半沢直樹シリーズの第3弾です。東京セントラル証券に出向した半沢の姿が描かれています。今回の舞台は、ITバブル崩壊後のIT業界内のM&A合戦です。
序盤、ロスジェネ世代である森山などを中心に物語が描かれており、半沢はすごくおとなしいので、「どうしちゃったの?」と戸惑ったのですが、後半に行くといつもの半沢が復活します。かれが気炎を吐くとやっぱりすごいですよね。
今回の半沢は東京セントラル証券の親会社である東京中央銀行の伊佐山と戦うことになるのですが、この伊佐山がかなり手強い相手なので、最後はどうにかなるんだろうと思いながらも、読んでいてハラハラさせられます。そして今回の舞台となるIT企業各社のトップたちもアクの強いキャラクタ揃いなのがいいですね。「エグい」感じが出てます。
ただ、普通公開買付けによるM&Aでは、大株主の動向とかが最も大きなところだし、特に上場間もないIT企業だと、創業家やベンチャー投資家等がかなりの株を抑えている場合が多いと思うのだけれど、その辺りの株主の動向はあまり描かれていません(東京スパイラルの共同創業者の株は出てきますが)。そのあたりが、なんとなくちょっとリアリティ感を損なわせているような印象はありますね。いや、そこまで触れ始めると物語が発散するのはわかるので、別にいいと思うんですけど。
まぁとにかく面白い。シリーズ3作の中でも一番面白いです。一回読み始めたら止められなくなります。一気読み。
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