訳者:村上春樹
評価:☆☆☆☆☆
カウント:91冊目@2010
ロング・グッドバイの3つの装丁を図らずも全てそろえてしまいました。なんと意味の無い。。。
訳者である村上さんの解説はとても腑に落ちる。
彼らに対決すべき相手があるとすれば、それは自らの中に含まれる弱さであり、そこに設定された限界である。そのような闘いはおおむねひそやかであり、用いられる武器は個人的な美学であり、規範であり、徳義である。多くの場合、それが結局は負け戦に終わるであろうことを知りながらも、彼らは背筋をまっすぐに伸ばし、あえて弁明をすることもなく、自らを誇るでもなく、ただ口を閉ざし、いくつかの煉獄を通り過ぎていく。そこでは勝ち負けはもう、それほどの重要性を持たない。大事なのは自ら作った規範を可能な限り守り抜くことだ。いったんモラルを失ってしまえば、人生が根本的な意味を失ってしまうことを彼らは知っているからだ。(P610-611)
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