著者:城繁幸
評価:☆☆☆☆
カウント:40冊目@2012
著者によると、「若者はなぜ3年で辞めるのか」「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか」に続く三部作完結編とのこと。「課長になれない」なんて事実に焦点を当てているわけではなく、仮説的労働者のストーリーを提示すると共に、著者の考える労働政策を提案している。仮説的労働者のストーリーは、ちょっとステレオタイプ&人工的すぎるので、むしろ説得力を損なっているように感じる。著者の主張に関しては、他の本と同様、裏付けに乏しい反面、説得力はある。
非正規雇用者は、「リスクが高く」「給与が低い」制度だという、考えてみれば当然の事実を新しい事実として認識しました。ありえへん。そんな制度、絶対に許されたらアカンと思う。(当然、「解雇リスクが低く」「給与が高い」正規雇用者もアカンと思う)
やっぱ、終身雇用って廃止すべきだよなぁ。職務給に一本化すべきという著者の意見に、私も賛成です。
(以下、自戒も含めた記載)
そもそも、「会社に入ったら安泰」なんてことを信じること自体が異常。思考停止に陥ったことを反省(猛省)すべき。変わらなければ、廃れるだけ。現状維持が可能だという考えは、単なる幻想です。
雇用の流動化には全面的に(諸手を上げて)賛成です。しかしながら、雇用の流動化が進むと、45~50歳位の非管理職は結構厳しいだろうなぁ。たとえ完全に雇用が自由化した上で、年齢や経歴による差別が全くなくなったとしても(職能のみにより採用されるようになったとしても)、そう簡単に再就職先が見つかるとは思えない。結局、痛みを若者に押し付けるか、定年を数えている人に押し付けているかの違いのようにも思える。
しかしこの点、上述の通り「思考停止に陥った」点で中高年に過失があるので(それこそが自己責任)、私は、若者にやさしい社会を構築すべきだと考えます。
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