2012年4月9日月曜日

雑感:勇気

東芝が、新入社員の研修の一環として漁業を支援するそうです。東芝の公式発表を読んでみたのですが、私には全く理解できませんでした。私の疑問は以下の通りです。

(1)研修効果についての疑問
そもそも、売上に繋がらない行為を研修としてやらせることが信じられません。社員に「売上げに繋がらなくてもいいんだ」という教育をするから、利益率が低い(東芝の売上利益率は2%)んじゃないかとすら思ってしまいます。
もし、「直接的には企業利益に結びついていなくとも、仮に企業イメージ向上に役だっている」という主張をするなら、研修では、今回の支援に係るコスト(新入社員の人件費、往復の交通費、研修を取り仕切る総務?の人件費、その他もろもろ)と、向上する企業イメージに相当する利益とを概算させる(企業イメージってどうやって金銭換算するんだろう?)、くらいやって欲しいものです。

次に、このようなボランティアにかかる活動は、本来個人の自発的な意志に基づくものであり、業務の一環で行われることでは無いはずです。
新入社員がワラワラと集まって、決められた作業(根拠はありませんが、研修ですから作業は予め決められているだろうと推測します)やらされる場面を想像しても、その行為が「社会貢献活動の意義や重要性を体感し、各自の役割・使命・社会的責任の重要性を考え行動できる人材となる機会」となるためには、新入社員がかなりの想像力を持つ必要があるように感じます。少なくとも、私が新入社員であれば、全く研修効果を得られる自信がありません。
更に言えば、今回の研修を通じて「各自の役割・使命・社会的責任の重要性を考え行動できる人材」となった新入社員は、一定数東芝を退職するのではないかと愚考します。

(2)支援行為に対する疑問
まず、この活動は、市場機会を奪っています。震災から1年であり、そろそろ復興需要も拡大しようとするところ、このような活動を無償で(きっと無償ですよね?)やってしまうことにより、現地の復興需要の拡大がその分だけ損なわれてしまいます。ワカメ生産に必要な作業を可能とする資金を寄付した方が、現地経済の活性化に貢献できると考えます。
(勿論、震災直後等の圧倒的に需要が供給を上回っている場合には、ボランティアは必要です)

そして、なぜワカメ生産の支援なのか。東芝の事業に全く無関係です(もしかすると、私の想像の及ばない範囲でビジネスがあるのでしょうか)。どうせなら、原発周辺若しくは避難者の方々に対して何らかの行為をする方が好ましいのではないかと考えます。

数万人の叡智が集まった企業の研修が深慮により実施されていることは私にも推察できるので、上記記載は、あくまで理解できない私の思慮の浅さを恥じるものです。東芝を批判または愚弄するものでは全くありませんのであしからず。

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