2012年3月5日月曜日

書籍:花嫁

著者:青山七恵
評価:☆☆☆☆
カウント:22冊目@2012

両親と兄妹の4人家族に訪れた長男の結婚。これをきっかけに露呈する、家族が内包する危うさが、少しずつ時間軸をずらした家族4人それぞれの目線から描かれている。かなり多くの謎を抱えているので、家族ミステリー的要素が強い。

仲が良い家族に見えて実は…というのはよくあるパターンではあるけれども、歯車が噛み合わなくなって壊れるわけではなく、壊れることが予定されている家族だという点に新しさがある。冒頭2編で描かれてしまう長女/長男がどのように家族崩壊を捉え、その後生きていくのかを考えると、ゾワゾワする。
この物語の一番のキーパーソンは長男に嫁いでくる女性。キーパーソンであるにもかかわらず人物像については殆ど描かれておらず、一方で奥行きを感じる程度の描写はあるので、全体的な不気味さを醸し出している。描写のバランスが絶妙。

この手の小説にありがちな通り、男性(長男/父親)の残念感は否めない。ほんと、男って女性たちにバカにされてるよな。

時間のある小説好きなら、読んでもいいんじゃないでしょうか。

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