2012年3月14日水曜日

書籍:ライアーズ・ポーカー

著者:マイケル・ルイス
訳者:東江一紀
評価:☆☆☆☆
カウント:26冊目@2012

80年代にソロモン・ブラザーズで勤務した著者自身の経験談と、ソロモン・ブラザーズのより中核での動きを扱っている。当時、ソロモン・ブラザーズは債権取引で圧倒的なシェアを占め、急激に成長したとのことで、その異常な姿とその後の凋落が、内部目線で描かれている。

ノン・フィクションではあるものの、恐らくは一般的な読者向けに書かれているため、債権商品の詳細な説明等はほとんどない。金融関係の知識が多少なりともあると、不動産担保ローンの証券化や、CDOをトランシェに分けた商品、ファニーメイやフレディマックが登場したりと、後々のリーマン・ショックにつながる話がいっぱい出てくるので、その辺りがとても面白い。逆に、金融関係の知識が全くないと、面白さが半減するかも。債権商品の説明がもう少しあると、どれほどあり得ないことなのか/抜け目のないことなのか、といったことがわかると思う(私も、よくわからないんですけど)。

これまで、ウォール街のトレーダーたちって稼ぎ過ぎじゃないの?と思っていたのだけれど、内部目線で書かれたこの本を読んでいると、ちゃんと見返りはあるべきだよね、と思えてくるから不思議。
この本の著者も、原則的には「異常だよね」というスタンスで描いているけれど、そう言いながら、ちゃんと債権セールスマンとして成功を収め、同期で最も多い給与を得ている辺りがアメリカらしくて良いですね。稼ぐことは別に悪じゃない。

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